Thailand(タイ)やBangkok(バンコク)に関するニュースを紹介し、 それに関連するネタについて書くタイブログです。

魔の11分間

魔の11分間

記事の紹介

 

回は、TBS NEWSさんの記事、「タイ航空に重大インシデント、羽田着陸で異常な高度低下」のご紹介です。

 

 バンコク発のタイ国際航空660便が今月11日夜、羽田空港に着陸しようとしたところ、高度の異常な低下を示す警報が鳴ったため着陸をやり直すトラブルがありました。

 警報が鳴ったのは羽田空港の北東およそ8キロ、高度およそ170メートルの地点で、その後、着陸をやり直し、乗客乗員合わせて384人にけがはありませんでした。パイロットが機体と滑走路の位置関係を十分に把握していなかった可能性があるとして、国土交通省は、17日、事故につながりかねない「重大インシデント」に認定しました。

≪つづく≫

 

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インシデントとは?

 

日本語では、「出来事」、「事件」などと、訳されるこの”incident“ですが、航空機や鉄道などの運行の際に使用する場合は、「事故には至らなかったものの深刻に危険だった状況」という意味で使われます。

 

自動車運転における同義語として「ヒヤリ・ハット」という言葉もあります。

 

運輸安全委員会のホームページによりますと、2001年から2018年4月17日までの、飛行機(大型機)の重大インシデントは81件起きています。

 

2016年は4件、2017年は5件でしたが、今年は3月18日の那覇空港滑走路における上海吉祥航空、3月24日の福岡空港滑走路上におけるピーチ、そして、今回の東京国際空港におけるタイ航空とすでに3件が重大インシデントとして認定されています。

 

 

飛行機
大型機 小型機 超軽量 動力機
2018 3 0 0
2017 5 5 0
2016 4 1 0
2015 4 1 0
2014 1 1 0
2013 5 2 0
2012 5 1 0
2011 6 0 0
2010 7 1 3
2009 4 5 0
2008 4 1 0
2007 6 2 2
2006 2 2 0
2005 10 3 1
2004 5 3 4
2003 7 1 4
2002 0 1 2
2001 3 0 0
合計 81 30 16

運輸安全委員会 ウェブサイトより。

 

 

安全な空の旅のために

 

魔の11分間」これは、クリティカル・イレブンミニッツ(Critical Eleven Minutes)と言われ、航空機の離陸後3分間と着陸前の8分間を合わせた11分間が最も事故が起こりやすい時間帯であるということを示しています。

 

クリティカル・イレブンミニッツの時間帯は、低空域での飛行であることにより、雷や突風を初め、鳥がエンジンに巻き込まれるなどいったことが起こる可能性が高く、自動操縦から手動操作に切り替わることによる人的ミスも発生しやすい時間帯であると言われています。

 

飛行機の離着陸時に窓を開けるように求められるのは、旅客乗務員や乗客が外の状況が確認でき、エンジンの異常などに気づくことができたり、緊急に脱出しなければならないような際に備えて、目を外の「明るさ」や「暗さ」に慣らすという目的があります。

 

一番事故の危険性が高い離着陸時ですが、周囲が高い山に囲まれており、山間にあるわずかな平地に作られた空港であるネパールの首都カトマンズにあるトリブバン国際空港が世界一着陸が難しい空港として知られています。

 

以前は、ビルすれすれの高さを飛行し着陸する「香港アプローチ(香港カーブ)」として有名であった、啓徳空港(香港国際空港、香港國際機場)が着陸が難しい空港として有名でしたが、1998年7月5日にランタオ島沖の赤鱲角島に建設された新空港に移転したため閉港となりました。

 

 

 

 

タイ国内の空港では、タイ北西部に位置するメーホンソーン空港が非常に着陸の難易度が高い空港と言われています。

 

安全で楽しく快適な空の旅をしたいですね!

 

 

おわりに

 

それでは、本日のまとめです!

 

・ 航空機の重大インシデントとは「事故には至らなかったものの深刻に危険だった状況」

・ 「魔の11分間」は、クリティカル・イレブンミニッツと言われ、航空機の離陸後3分間と着陸前の8分間を合わせた11分間が最も事故が起こりやすい時間帯である

・ タイ国内の空港では、北西部に位置するメーホンソーン空港が非常に着陸の難易度が高い空港と言われている